研究の具体例
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物質の理解を深める:クラスター化学
 溶媒和電子 金属はいくつの溶媒分子に囲まれると自発的にイオン化するのでしょう。 放出された電子は、どこにどのように存在するのでしょうか。 電子移動、化学の根本的な課題です。金属原子を数個から数百個の溶媒分子が囲んだものを溶媒和クラスターといいます。実験ではクラスターの構造や電子分布はわかりません。理論の出番です。
分子理論と計算で分子科学と大気環境科学を繋ぐ
 大気化学関連の話題 大気環境科学は、気象学など多様な科学を総動員して進める巨大科学です。「化学」の目でみると、温暖化、酸性雨や光反応の主役は微量種です。微量であるからこそ、その存在量を正確に見積もることが大事です。我々は大気分子錯体に注目し、その存在量の精密見積もり法の開発を行いました。これにより、錯体の地球高度分布などが予測できます。
生命の理解,医療の基盤となる分子科学
 水素結合 水素結合は、生体内を含めどこにでもあるがゆえ重要な化学結合です。私たちは、水素結合した酸ー塩基対型モデル分子・生体分子モデルの水やアンモニアに囲まれたフェノールやナフトールに着目しました。これまで紫外光を当てると、電子励起状態でプロトン移動が起こると信じられてきましたが、実は水素原子移動が起こることや、その反応機構を明らかにしました。